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クレームを再購入に結び付けるグッドマンの法則とは?

クレームを再購入に結び付ける
グッドマンの法則とは?
#上級者向け #〇〇とは? #知っておこう!

皆さんはグッドマンの法則というのをご存知でしょうか?グッドマンの法則とは、顧客の購買行動とクレームとの関係性についてまとめられた法則で、クレーム処理と再購入決定率の相関関係を示した法則です。お客様満足度を上げ、企業の売上げを向上させるためにも、ここでグッドマンの法則について少し勉強しておきましょう。

 

目次

グッドマンの法則ってなに?


グッドマンの法則とは、顧客の購買行動とクレームとの関係性についてまとめられた法則で、クレーム処理と再購入決定率の相関関係を示した法則です。

1990年代に、アメリカの大企業が行ったマーケティングに関する調査結果を、TRAPという会社がまとめました。TRAP社の創業者がジョン・グッドマンで、その名前がこの法則の由来になっています。

その調査結果の中から、元アナウンサーで白鳳大学経営学部の教授も務めた佐藤知恭氏が発見した法則をまとめました。

グッドマンの法則は、顧客心理と非常に深い関係があることから不変の法則となり、マーケティング業界では無視することができない法則として知られています。

 


グッドマンの第一の法則ってなに?

グッドマンの法則の第一法則を簡単に言うと、「クレームを企業に伝えてくる顧客のうち、その対応に満足した顧客の再購入決定率は、クレームを申し出なかった顧客のそれに対して高くなる」というものです。

ある調査では、クレームを迅速に解決できた場合の再購入率は、クレームを伝えなかった方の再購入率の10倍近くに上っていることが分かっています。

このことから、不満を伝えるというのは単なるうっぷん晴らしではないと考えられます。その方が持っていた企業への期待が裏切られたことに対する思いを伝え、改善してほしいからこそのアクションだということができます。

不満を伝えてもらい、それを迅速に解決することは再購入を促し、ひいては企業のファンを増やすことにもつながります。

この法則により企業においては不満を把握することの重要性が認識されるようになり、現在のように各社がコールセンターやお客様相談室を設けることになったのです。

 

グッドマンの第二の法則ってなに?

グッドマンの法則の第二法則は、「ネガティブな体験はポジティブな体験の2~4倍ものネガティブな口コミを生むため、悪い評判が拡散しやすい」というものです。

人間の感情として、好意的な論調よりも非好意的な論調に興味を惹かれるのは自然なものであり、商品やサービスの購入を検討する段階では「損をしたくない」という思いも手伝って、非好意的な評価を読んでおきたいと思うものです。

商品やサービスそのものへの口コミはもちろん、これが企業にクレームを申し立てた顧客からの口コミとなると、その傾向はより強まると考えられます。なぜなら、直接企業の担当者と接し、企業側の姿勢を目の当たりにしたからこそ分かる情報が入っているからです。

つまり苦情の対応に失敗すると、その顧客のみならず口コミによってほかの顧客まで、利用を継続しなくなってしまう恐れもあるということです。

 


グッドマンの第三の法則ってなに?

グッドマンの法則の第三法則は、「企業が顧客に適切な情報提供をすることで、企業に対する顧客の信頼度が高まり、ポジティブな口コミが普及し、購入及び市場拡大に貢献する」というものです。

顧客が本当に求める情報を的確に把握することで、企業への親しみが湧き、信頼関係が高まります。

例えばスーパーマーケットの野菜売り場に、その野菜を使った調理レシピや生産者の紹介が書かれていることがあります。こうした工夫によって、顧客としては使うシーンが思い浮かびやすくなり、商品への安心感も高まるため、購入に結びつきやすくなるのです。

このように、単に目先の売り上げを重視するのではなく、顧客の求めるものを踏まえてふさわしい情報提供をすることで、長い付き合いにつながる信頼関係を構築できるのです。

グッドマンの法則からみたクレーム対応の重要性とは?

企業に不満を訴えてくる顧客は面倒ですが、そのクレームをきちんと受け止めることは重要です。クレームを早く察知し、迅速に対応するシステム作りがいかに重要かはグッドマンの法則により明らかとなります。

またクレームを申し立てる顧客は全体の5%程度という少なさで、クレームを言わない方の方が圧倒的の多いということです。クレームを言ってこない方を放置してしまうと、ネガティブな口コミがあっと言う間に拡散する可能性もあります。

いずれにせよ、企業にとって顧客からのクレームに対して真摯に向き合うことは、非常に重要であるということがグッドマンの法則からも分かります。

 

 

クレームを再購入に結び付けるグッドマンの法則について

グッドマンの法則は日本人経営学者が発見したものを一つにまとめたものです。

第一の法則は、クレームを伝える方のほうが、伝えてこない方よりも再購入決定率が高いということです。第二の法則は、ネガティブな体験はより多くのネガティブな口コミを生み、悪い評判が拡散しやすいというものです。そして第三の法則は、企業が顧客に適切な情報提供をすれば信頼関係が成立し、ポジティブな口コミや売上げ増に繋がるというものです。

グッドマンの法則はお客様満足度を高めるだけでなく、企業全体の売上げを高めるためにも非常に重要なものです。クレーム対応は嫌なもので、逃げ出したくなることもあります。しかし上手に対応すればさらに強固なお客様満足度に繋がることを忘れず、真摯にクレームに対応するようにしましょう。

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PROFILE
この記事を監修した人
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シニアコンサルタント 北山 幹夫

【Gallup認定ストレングスコーチ】大手旅行会社にて30年勤務。BtoCマーケティングを中心に経験を積む。会員数1,000万超の顧客ロイヤルティプログラムやNPSを中心とした顧客アンケートシステム、社内オペレーションシステム等の仕組化について中心的な役割を果たす。その後、沖縄県宮古島のリゾート運営会社にて、CXMの担当役員として「顧客の声」をベースとした改善活動を進め、口コミ評価を3点台→4.5点以上への大幅アップを実現。2020年7月よりマーキットワン株式会社に参画、シニアコンサルタントとして顧客体験価値向上に向けたコンサルティングに従事。また、Gallup認定ストレングスコーチの資格を生かして、社員の強みやチームビルディングにフォーカスしたコーチとしても活動中。